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膝窩筋と坐骨神経の関係とは

膝窩筋と腰仙部・坐骨神経の関係 〜運動連鎖・神経支配・筋膜のつながり〜

はじめに

腰痛や坐骨神経痛に悩む多くの方が見落としがちな「膝窩筋」の状態。本記事では、膝窩筋が腰仙部や坐骨神経に及ぼす影響について、運動連鎖(キネティックチェーン)神経支配筋膜のつながりの3つの視点から徹底解説します。整形外科医や理学療法士が推奨するセルフケア方法も併せてご紹介。


1. 膝窩筋とは?その役割と重要性

膝窩筋は膝関節の後側に位置する小さな筋肉で、**脛骨神経(L4-S3)**の支配下にあります。

  • 主な機能:
    • 膝関節の内旋(内側回旋)をサポート
    • 膝の安定性維持
    • 膝を曲げる際の動作補助

膝窩筋が硬直すると、膝の動作だけでなく、骨盤や腰仙部の動きにも悪影響を及ぼし、結果として腰痛や坐骨神経痛の引き金になる可能性があります。


2. 運動連鎖と膝窩筋の影響

**運動連鎖(キネティックチェーン)**は、体の各部位が連動して動く仕組みを指します。膝窩筋の硬直は下記のような連鎖的な影響を引き起こします。

2-1. 膝窩筋の硬直と骨盤の連動

  • 膝窩筋が硬くなると:
    • 膝関節の内旋が制限され、歩行時の骨盤回旋がスムーズに行われなくなります。
    • 骨盤の動きが不自然になり、腰仙部への負担が増加。

2-2. 下肢の不安定性と腰痛・坐骨神経痛の関連性

  • 膝窩筋の緊張や弱化により、歩行や立ち上がり時の下肢の安定性が低下。
  • 腰部に過度なストレスがかかることで、慢性的な腰痛や坐骨神経痛の発症リスクが高まります。

3. 神経支配と膝窩筋の関係

膝窩筋は**脛骨神経(L4-S3)**により支配されており、これは坐骨神経の一部です。

  • 膝窩筋の過緊張:
    • 脛骨神経の働きを阻害し、坐骨神経の圧迫・刺激を引き起こす可能性。
  • 症状例:
    • お尻から太ももの裏、ふくらはぎにかけての痛みやしびれ
    • 膝裏の違和感、痛み
    • 足の冷えや血行不良

4. 筋膜のつながりと全身連動

筋膜(ファシア)は全身を覆い、各筋肉同士を連結しています。

後方筋膜ライン(バックライン)
膝窩筋はハムストリングス、大殿筋、脊柱起立筋と連動しており、膝窩筋の硬直は腰部や骨盤の可動性に影響します。

  • 深層筋膜ライン(ディープフロントライン):
    膝窩筋は骨盤底筋群や腸腰筋とも関連し、硬直により骨盤の安定性が低下し、腰部に負担が集中します。

5. 膝窩筋のセルフケアで腰痛・坐骨神経痛改善

膝窩筋の緊張を緩和するセルフケアは、腰や坐骨神経への負担軽減に効果的です。以下の方法を試してみてください。

5-1. 膝裏リリース(テニスボールを使用)

やり方:

  1. イスに座り、膝裏にテニスボールを当てる。
  2. ゆっくりと膝を曲げ伸ばしし、テニスボールで圧迫部位を刺激。
  3. 30秒×3セットを目安に実施。

効果:膝窩筋の緊張がほぐれ、腰や坐骨神経の負担が軽減。

5-2. 膝窩筋ストレッチ

やり方:

  1. 片足を前に伸ばして座る。
  2. つま先を内側に向け、膝裏をしっかりと伸ばす。
  3. 10秒キープを3回繰り返す。

効果:膝関節の動きがスムーズになり、腰部への負担を減少。


6. まとめ

  • 膝窩筋は腰仙部や坐骨神経と密接に関連している(運動連鎖・神経支配・筋膜の観点から)。
  • 膝窩筋の硬直は腰痛・坐骨神経痛の一因となる可能性があるため、早期のセルフケアが重要です。
  • テニスボールを使用したリリースやストレッチで、膝窩筋の緊張を緩和し、全身のバランスを整えましょう。
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